子育て術

詰め込み学習との決定的なちがい

 

グンと「伸びる子」に育つ5つの家庭環境

 

 

1.

探究心と好奇心を湧き起こす環境

 

 日常に楽しい「学び」を生む工夫が大切。常に何でも「楽しく」してしまえるお父さん、お母さんがいることは人間力の形成に大きな大きな影響を与えていきます。本当に結果を求めた時、全てが楽しいというわけではありませんが辛いこともどういう切り口で向き合えば楽しくなれるかと考え、工夫することでこの環境をつくっていくことができます。屋外の掃除をするのが好きでない子には、掃除中好きな音楽をかけたり、集めた落ち葉で焼き芋をつくったり、いろいろ工夫をして楽しそうにやっていると子どもも自然と手伝いに来るものです。苦手だからやらないという選択ではなく、ゲーム感覚で楽しんでもらいながら「待つ」という心構えが子を育てる大人にとって必要な要素だと思います。

 

 

 

2.

新しい発見や感動、自分の成長を

一緒に喜んでくれる大人がいる環境

 

 子どもの「なぜ」「どうして」という知的好奇心の芽を大切にし、その理由が分かったときには一緒に喜んであげましょう。子ども目線で共に考え、子どもが自ら「気づき」、その気づきをまわりの大人が感動し褒めてくれるという経験はとても大切です。そうして好奇心をもって探究していった経験と知識が一つ一つリンクし、脳内のネットワークをどんどん形成していきます。子どもの疑問に丁寧に向き合い、時には図鑑や本を広げて目線を合わせ対話しながら解決させてあげましょう。

 

 

 

3.

興味をもったその時に

トコトン没頭できる環境

 

 これは子どもを「チャンスの波に乗らせる」ということです。子どもが何かに興味をもったタイミングを逃さずトコトン「〇〇オタク」にさせてあげましょう。アニメのキャラクターに興味を持って絵を描き始めれば、100色の色鉛筆を用意してあげたり、本や資料を一緒に集めて世界観を思う存分広げられるよう用意するなどし本気のキャラクター大全を完成させても楽しいです。集中して手を動かして楽しんで必死でやり遂げた作品を見て本人は達成感を感じるでしょうし、それを家族に見てもらって話を聞いて感動してもらえれば次の没入に繋がります。ここぞという時の本気のスイッチを作ってあげるためには、幼い時からのこういった経験の積み重ねが必要不可欠です。これが高学年で勉強の馬力に繋がっていきます。

 

 

 

4.

世の中のあらゆるテーマに対して

日常的に家族と会話できる環境

 

 自分と自分の外が全く別の世界になっている人も世の中にはいますが、この社会で今自分は「こうして生きている」「だから将来こんな社会人になりたい」という感覚を持つことはとても大切です。ニュースで外来種の動物が脱走したことについて取り上げられていれば、「どうして危険なのかな」「どうしてそんなことが起こったのかな」と気軽に話し合ったり、SDGsや地球温暖化について取り上げられていれば「わたしたちにできることは何かな」と話し合ったり、相手の意見を尊重しつつ自分の意見が表現できるという力は、家庭内のこうした対話の中で育まれていきます。

 

 

 

5.

時間をかけて習慣の構築ができる環境

 

 

 これは、周りが焦らないということです。幼い頃〜低学年時期には特に、長い目でその時々を楽しみながら時間をかけてじっくりと習慣を育みたいものです。目標に向かっていく中で焦って先に結果を求め、無理な方法で引き上げようとすることは子どもにとっても親にとっても精神的負担になります。その子の「魅力」を見極めながら、習慣を構築させてあげることが大切です。「人と絶対比較せずに、その子の本分を見つけて思い切り伸ばしてあげよう」という気持ちで、子どもが落ち着いて習慣付けができる環境があれば、もともと子どもには十分な判断力が備わっていますので、素直に豊かに育ちながら習得していきます。